【投資】なぜ米国小型株(SCV)が注目される?ファーマ・フレンチ理論を解説

S&P500やオルカンに投資していると、途中で一度は気になるのが「本当に大型株だけで良いのか」という問題です。
最近はNASDAQ100やFANG+のような大型グロース系が強く、「結局、大型ハイテクだけ持てば良いのでは?」と感じる人も多いと思います。
その一方で、長期投資を深く調べるほど出てくるのが「SCV(Small Cap Value)」という言葉です。
米国小型株、それも割安株を組み合わせる考え方で、背景にあるのが「ファーマ・フレンチ理論」です。
少し難しそうに見えますが、実際は「株価が伸びる理由は市場全体だけではない」という考え方です。
今回は、なぜ米国小型株(SCV)が長期投資家から注目されるのか、ファーマ・フレンチ理論をできるだけ実践ベースで整理していきます。
ファーマ・フレンチ理論とは?
昔の投資理論では、「株のリターンは市場全体の動きでほぼ決まる」という考え方が主流でした。
ただ、実際のデータを見ると、それだけでは説明できない部分がありました。
そこで登場したのが、ユージン・ファーマとケネス・フレンチによる「3ファクターモデル」です。
ざっくり言うと、
- 市場全体
- 小型株
- 割安株
この3つが、株式リターンに影響すると考えた理論です。
つまり、「小型株」や「割安株」には、長期的にリターンが高くなる傾向があるのではないか、という話です。
ここから派生して、現在は5ファクターモデルまで発展しています。
ただ、個人投資家がまず押さえるなら、
「小型株」と「バリュー株」
この2つを理解すれば十分だと思います。
なぜSCVが注目されるのか
SCVは「Small Cap Value」の略です。
つまり、
- Small Cap=小型株
- Value=割安株
を組み合わせたものです。
ここが重要で、単なる小型株ではありません。
小型株だけだと、赤字企業や不安定な企業もかなり混ざります。一方でSCVは、比較的割安な企業群を重視します。
長期データでは、このSCVが大型株やグロース株を上回る期間がありました。
そのため、
「S&P500だけでは物足りない」
「市場平均を少し超えたい」
と考える長期投資家から注目されています。
特に米国市場では、AVUVのようなSCV ETFが人気です。
米国小型株ETFについては、こちらの記事でも詳しくまとめています。
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ただし、SCVはかなりクセが強い
ここはかなり重要です。
SCVは、「理論上強そう」に見える一方で、実際に持ち続ける難易度は高いです。
特に最近の米国市場は、
- GAFAM
- AI関連
- 大型ハイテク
が非常に強く、S&P500やNASDAQ100が目立っています。
その結果、SCVはかなり長期間負け続けることがあります。
実際、
「SCVを買ったのにS&P500に勝てない」
という期間も普通にあります。
つまり、SCVは「短期で勝つ投資」ではありません。
むしろ、
- 数十年単位
- 市場平均と違う動きを許容
- 不人気期間に耐える
この前提が必要です。
ここを理解せずに買うと、途中でS&P500へ戻したくなる人が多いと思います。
S&P500だけではダメなのか?
結論から言うと、S&P500だけでも十分強いです。
実際、多くの人にとっては、
- 低コスト
- 管理がラク
- メンタル維持しやすい
というメリットがあります。
特に新NISAでは、「続けられること」がかなり重要です。
そのため、SCVは「S&P500の代わり」というより、「補助パーツ」に近いと思います。
例えば、
- S&P500をコア
- SCVを10〜20%
- NASDAQ100を少し
という組み合わせにする人もいます。
実際、S&P500一本が不安な人ほど、SCVを少量混ぜることで納得感が出るケースがあります。
S&P500中心の考え方については、こちらでも詳しく解説しています。
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なぜ最近またSCVが注目されているのか
背景として大きいのは、「大型株集中への不安」です。
現在のS&P500は、一部の巨大テック企業の影響がかなり大きいです。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、
「このまま大型ハイテクが永久に勝ち続けるのか?」
という疑問を持つ投資家も増えています。
その結果、
- 小型株
- バリュー株
- 国際分散
などへ関心が戻っています。
ファーマ・フレンチ理論は、「市場には偏りが生まれる」という考え方とも相性が良いため、改めて注目されやすいです。
SCVは万人向けではない
個人的には、SCVはかなり面白い考え方だと思っています。
ただし、全員におすすめできるとは思いません。
理由はシンプルで、「耐える時間」が長いからです。
例えば、
- S&P500だけで十分安心できる人
- 暴落耐性が弱い人
- 投資をシンプルにしたい人
なら、無理にSCVを入れなくても良いと思います。
逆に、
- 投資理論を深く理解したい
- 長期で市場平均超えを狙いたい
- 大型株偏重が気になる
という人にはかなり相性があります。
特に30代くらいなら、長期保有前提で少量試すのは面白い選択肢だと思います。
結論|SCVは「市場平均以外」を考える入口
ファーマ・フレンチ理論が面白いのは、「市場平均だけが正解ではない」と考える点です。
その代表例が、米国小型株(SCV)です。
ただし、SCVは「必ず勝てる投資」ではありません。
むしろ、
- 長期間報われない
- S&P500に負ける
- 不人気になる
こうした時期も含めて持ち続ける必要があります。
だからこそ、S&P500を軸にしつつ、
「少しだけ理論を取り入れる」
くらいの距離感が、多くの会社員には合っていると思います。
最近はAVUVなど、SCVへ投資できるETFも増えています。ただ、日本の新NISAでは直接買いづらいケースもあるため、楽天証券やSBI証券で海外ETF対応状況を確認しておくと選択肢を広げやすいです。
































