【NISA口座変更】来年から移すなら年内の手続きが安全|期限と3手順

NISAの口座を銀行から証券会社へ移したいと思っても、今の積立はどうなるのかが分からず、手が止まっていました。私も最初は、商品ごと引っ越せるものだと思っていたんですよね。
結論として、2027年分から変えたいなら、動くのは2026年内が安全です。金融機関の変更は年単位で、2027年分の変更届出書は2026年10月1日から出せます。今年(2026年分)すでに買い付けていることは、来年分の変更の妨げにはなりません。逆に年が明けて、変更前の口座で2027年分の積立が1回でも約定すると、2027年分は変えられなくなります。保有している商品を売る必要もありません。
変えられるのは来年分からで、今年分はもう動かせない
NISA口座は、すべての金融機関を通じて1人1口座だけです。つみたて投資枠と成長投資枠を別々の会社に分けることもできません。その代わり、年単位で金融機関を変えることは認められています。
年分ごとの扱いは次のとおりです。
| 年分 | 2026年11月時点の扱い |
|---|---|
| 2026年分 | 変更届出書の提出期間(2025年10月1日〜2026年9月30日)は終了。積立で買い付けている人も多く、今年分は今の金融機関で使う前提 |
| 2027年分 | 2026年10月1日から変更の手続きが可能。年内に届出を出せば、2027年分の買い付けが始まる前に手続きを進められる |
| 2028年分 | 2027年10月1日から受付開始。今年・来年の買い付け状況とは切り離して判断できる |
ここで間違えやすいのが、「今年買い付けたから来年も変えられない」という読み方です。判定は年分ごとです。今年の買い付けは今年分の話で、来年分の変更には関係しません。
落とし穴は年明けの積立で、届出より先に約定すると変えられない
変更したい年分について、変更届出書を出す日より前に、変更前の口座でその年分の買い付けがあると、その年分は変更できません。買い付けには、自分で注文した分だけでなく、毎月の自動積立の約定や、投資信託の分配金の再投資も含まれます。
つまり、2027年から移したいのに届出を先延ばしにすると、1月の積立が約定した時点で2027年分は固定されてしまいます。残る選択肢は2028年分からの変更です。手続き自体は2027年9月30日まで受け付けていますが、それは「その年分でまだ買い付けていない人」の期限だと考えた方がいいと思います。
年内に届出を出す意味はここにあります。少なくとも私にとっては、期限そのものより、積立の約定日より前に出すことの方が大事でした。
手続きは3手順で、今の商品は売らなくていい
流れは3つです。金融庁の案内に沿うと、次の順番になります。
| 手順 | やること | 相手先 |
|---|---|---|
| 1 | 「金融商品取引業者等変更届出書」を提出する | 今の金融機関 |
| 2 | 「勘定廃止通知書」を受け取る | 今の金融機関から交付 |
| 3 | 「非課税口座開設届出書」と勘定廃止通知書を提出し、NISA口座の開設を申し込む | 変更先の金融機関 |
変更先に総合口座がない場合は、その開設もあわせて必要です。提出方法がウェブで完結するか郵送かは金融機関で違うので、そこは各社の案内で確認してください。
もう1つ、誤解が多いのが保有商品の扱いです。
| 対象 | 変更後の扱い |
|---|---|
| 変更前に買った商品 | 今の金融機関に残したまま保有できる。売却益や分配金は引き続き非課税 |
| 商品そのものの移管 | 変更先のNISA口座へ移すことはできない |
| これから買う分 | 変更が完了した年分からは、変更先の金融機関で買い付ける |
| 分配金の再投資コースの商品 | 変更後は元の口座で新たな買い付けができないため、再投資の扱いを事前に確認する |
変えられるのは「これから買う場所」であって、「これまで買った商品の置き場所」ではありません。値上がりした商品を売って買い直すと、簿価ベースで管理される非課税保有限度額(1,800万円)を余分に使ってしまう場合があります。移すために売る、は損な動きです。
変えるべきかどうかは、手続きの手間と残る口座で判断する
手続きができることと、変えた方がいいことは別です。私が判断材料にするのは次の3点です。
| 判断材料 | 変える理由になる場合 | 見送る理由になる場合 |
|---|---|---|
| 買いたい商品 | 今の金融機関では買えない商品・サービスが明確にある | 今の商品ラインナップで足りている |
| 積立の手段 | クレカ積立など、今の口座では使えない手段を使いたい | 還元や手段に大きな差がない |
| 口座の数 | 変更後も旧口座に商品が残り、口座が2つになることを許容できる | 管理を1か所にまとめたい |
表の3つ目が地味に効きます。変更しても旧口座の商品は残るので、資産の置き場所は当面2か所になります。アプリを2つ見る手間を受け入れられないなら、商品や手段でよほどはっきりした差がない限り、見送る方が合っている気がします。
向いていないのは、キャンペーンや一時的な評判だけで動くケースです。年単位でしか変えられない制度なので、1年使って合わなければまた翌年分から、くらいの間隔で考える方が現実的です。
管理人の実例|私が変更を検討したときに先に確認した順番
私自身、証券会社を移すかどうかを考えたとき、最初にやったのは変更先の比較ではありませんでした。先に確認したのは、今の口座の2027年分の買い付けがいつ入るかです。積立の設定日と、分配金の再投資の有無。この2つで「いつまでに届出を出せば間に合うか」が決まってしまうからです。
その次に、旧口座に残る商品の一覧を書き出しました。残る商品がある以上、変更は「口座を1つにまとめる作業」にはなりません。ここで手間と得られる差を並べて、私は「買いたい商品に明確な差がない年は動かない」と決めました。差が出た年に、年分の切り替わりで動く。それが私の結論です。
少なくとも、慌てて商品を売る必要だけはないんですよね。売らずに残せることが分かった時点で、判断はだいぶ落ち着いてできます。
まとめ|最初の一歩は、来年分の積立日を確認すること
金融機関の変更は年単位で、来年分は今年の10月1日から手続きできます。今年の買い付けは来年分の変更を妨げません。妨げになるのは、変更したい年分の買い付けが、届出より先に入ってしまうことです。
最初の一歩として、今の口座で来年分の最初の積立が約定する日を確認してください。その日より前に届出を出すかどうかで、来年から移せるかどうかが決まります。保有商品は売らずに残せるので、売却の心配は判断から外して大丈夫です。
※本記事は特定の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
※情報時点: 2026年11月時点の制度に基づきます。手続きの詳細は各金融機関の案内で確認してください。



















